文献調査

 

私は、愛知県(名古屋・岡崎・豊橋など)・岐阜県・三重県・北陸地方・関西地方の交通事故や労災事故を多く扱っています。

 

交通事故や労災事故は、法律実務において、数多くの論点があります。

 

論点の全てが有名な論点とは限らないので、細かな文献調査や判例調査が必要になることも珍しくありません。

 

調査をする場合、始めに論点を扱った裁判例を調査して、裁判例の傾向を把握します。

 

特に、裁判例はその事案に対する判断ですので、裁判例の事案の概要は丁寧に確認します。

 

その後、裁判例の背景にある考え方を確認するために、判例を評釈する文献を調べます。

 

裁判例は、論点について判断を示すにあたって、それ以前の過去の裁判例や当時の学説を踏まえて判断している場合が多いです。

 

そのため、裁判例の調査で終わらず、裁判例の背景を探る文献調査まで行わないと、その裁判例の妥当性を確認できません。

 

文献にも、裁判官の論文を扱ったものから一弁護士が著した文献など様々ですから、実務における参照具合も考慮して調査します。

 

また、文献調査にあたっては、できる限り最新の学説を網羅した専門書を確認するようにしています。

 

古い文献を確認する場合、最新の学説や判例を網羅しておらず、現在の傾向や考え方がわからないからです。

 

ただ、興味深いのは、法理など議論の大元(おおもと)を調べる場合には、最新の文献だけでは不十分で、古い文献にあたってこそわかることも少なくないという点です。

 

これは私の推論ですが、最新の文献は最新の傾向を扱うことに重点があるため、紙面の都合上、議論の大元に丁寧に言及することができないからではないかと思います。

 

言い換えれば、昔の文献は、当時の議論が煮詰まっておらず、議論の大元を素直に抉り出しているためではないかと思うのです。

 

調査においては、最新の文献だけではなく、昔の文献をも調査するなど複眼的な調査が必要だと思うこの頃です。